これほど長く会社を近くで見てきた従業員がいただろうか。
またこれほど長く会社と共に歩んできてくれた従業員がいただろうか。
そしてこれほど長きに渡り会社を支えてくれた従業員がいただろうか。
後藤アキヨさん、その人である。御年80歳を迎えた節目の年、先月末をもって退職されました。昭和、平成、令和と実に3つの時代に渡り、やり切った37年間、弊社のロングセラー商品でもある冷凍えびパックの並べ作業一筋に会社設立当初から今日までの会社を陰から支え続けた正に功労者である。因みに、このえび並べという作業、口でいうほど決して容易くはない、とても大変で経験のいる作業だ。
その在籍期間で手に取り並べたえびの数は実に88,800,00尾、トレーパックの数にして8,880,000パック、納品ケース数で37万ケースという気の遠くなるような途方もない数字だ。彼女のことはこの数字を見れば語るまでもなく、その貢献度や人間性を容易に想像させてしまう。
今や少子高齢化で人手不足に悩みを抱えている企業が年々増える中、機械化に外国人労働者の雇用とその問題を少しでも解消すべく多くの企業が取り組んでいる。無論、そういう弊社も例外ではない。しかしながら今回の件を通して、やはり企業というのはどこまでいっても、彼女のような多くの従業員に支えられて成り立っているんだと改めて感じられずにはいられない出来事でもあった。それともうひとつ。どんな仕事をするにせよ長年継続し積み重ねることがどんなに大変で難しいかということを普段から現場で見る彼女のその姿と、この37年間という数字に我々は教えてもらったような気がする。勿論、それ以上に働くことの楽しさや素晴らしさを教えてもらったことは言うまでもないが。
これは個人的な感想になってしまうが、彼女が現場でみせる真摯に仕事と向き合う仕事人としての表情や、お昼休憩に食堂でみせる穏やかな表情、そのどっちも好きだったなぁ。やはりその顔がもう見れないと思うと本当に寂しくてしょうがない。後藤さん、若い頃と比べて年々体が思うように動かなくなっていく中でも遠方から会社の為に毎日通ってくれましたよね。従業員一同、本当に感謝しかありません。どうかこれからは自分の為にいつまでも元気で笑顔がたえない後藤さんらしい第二の青春、人生を謳歌してくださいね。
あらためまして37年間、本当におつかれさまでした。（北島水産 従業員一同）